2011年4月30日土曜日

いちばん冷静で立派 - 北沢かえるの働けば自由になる日記

で、いじめっ子らを事情聴取した結果、「ゲーセンでおごってもらった」(それって恐喝ですよ)、「ものを借りた」(返さないのは窃盗です)、「ふざけて遊んでいた」(嫌がっていてもやるのはいじめだろ)……みたいなことが、ずーーっと続いていたことがわかり、緊急保護者会を招集。

知人いわく、「保護者会で、はじめて関係者の親全員に会ったんだけどさぁ。いちばんちゃんとしていたのが、被害にあっていた外国人の子の親だったんだよね」

「とんでもないことをして、ほんとうにすみません、わたくしがいたらなくて」と泣いてばかりで、話ができない、いじめっ子の親。

「全然気がつきませんでした。こんないい子がなぜ? 学校に問題があるんじゃないの? 受験もあるのに」という、いじめっ子の親。

「で? 私たちになんの関係があるの? こんな呼び出しして」という、傍観していた子の親。

「最悪ですね。どういう育て方をしているんですか? ひとりを数人でですよ。卑怯にもほどがある」といじめっ子非難をはじめる親。

それを受けて、「申し訳ございません」と土下座をしかねない勢いの、いじめっ子の親。

それぞれが自分の都合や感情で話をしている中で、被害者の親が冷静に語り出した。

「私も、親ですが、子どもがなにをしているのか、わからないことは多いです。忙しいですから。息子はいじめられましたが、いじめることもあると思います。おたがいさまです。でも、こういうことが二度と起きないように、子どものことをしっかりみていきましょう。なにかあったら、教えてください。私も教えます。わからないことが多いので、これからもよろしくお願いいたします」

「泣いたり、怒ったり、わけわかんない親の中で、被害者の親は、いちばん冷静で、しっかりしていたんだよね。外国人なんだが、日本の理想のお母さんって感じで。やっぱり、他の国まで来て、苦労して、なにかをやろうとする人は、違うんだねぇ。揃った親の中でいちばん立派だったな」

「魂が身体に宿るのではない。身体が魂に包まれるのだ。」(ニール・ドナルド・ウォルシュ)

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